同盟者デッキ構築覚書(4)
2010年4月21日 デッキレシピ コメント (2)昨日(20日)、現環境最後のスタン公式戦として、TNM@中野に行ってきました。ドランカラー同盟者の「お葬式」と銘打って、全勝を目指したのですが、最後の最後でダークボロスの闇に呑み込まれました。初めて、ドランカラー同盟者で相性的に5分を大きく切ると感じる相手と出会った感じでした。悔しいので、昨日は「お通夜」ということにして、もう少し頑張ってみようかな・・・・新環境をはかる上でも。
*****
(承前)
(5)バント同盟者
まず、サンプルレシピに入る前に、私の同盟者デッキ遍歴を簡単に振り返ってみます。
GP横浜終了直後、エクテンから解放されたことから新しいスタンダードデッキの模索を始めました。そこで、師匠のボトムデッカー氏が当時愛用していた同盟者デッキを試す気になりました。
最初は、暴力的な突発からアクームがめくれると強い(3T目までに合計18点入る)ということからナヤ同盟者でスタートしました。しかし、前回書いたように、色事故やらデッキが安定しないことから、別の色の組み合わせを模索し、最初に試したのがバント同盟者でした。その最初期型はAJOデッキシリーズにてこのDNにもレシピを載せていますが(3月25日付)、何しろ同盟者デッキを使い始めて間もなくのことで、経験もなく考察も深まっていなかったことから、今振り返ってみるとひどいものです。赤面の至りとはこのことでしょう。実際、このデッキはあまり強くありませんでした。
その後、白単同盟者がFNM@夢屋で優勝するのを見て、そこからヒントを得てボロス同盟者を作ってみましたが、やはり少し不安定。そしてトリコ同盟者に至ったわけです。トリコは悪くなかったのですが、後述(ドランカラー同盟者の項で)の理由により、現在、主戦がドランカラー同盟者となっているわけです。
こういう次第で、かなり早期にあきらめたバント同盟者ですが、多少経験を積んだ今、そこそこ戦えるデッキが作れるのではないかと思い、再チャレンジして脳内構築をしたのが以下のサンプルレシピです。
【サンプルレシピ】
16 基本同盟者
3 オラン=リーフの生き残り
4 ウマーラの猛禽(または《ジュワーの多相の戦士》)
4 ヘイラバズのドルイド
2 海門の伝承師
4 翻弄する魔導士
1 イーオスのレンジャー
2 バントの魔除け
1 忘却の輪
3 氷河の城塞
3 陽花弁の木立ち
4 霧深い雨林
2 活発な野生林
2 古代の聖塔
6 平地
2 森
2 島
【サイド15】
3 不屈の随員
3 審判の日
4 コーの火歩き
2 遍歴の騎士、エルズペス(または《天界の粛清》)
2 バントの魔除け
1 忘却の輪
前に挙げたトリコ同盟者と比較していただければわかるように、多少コンセプトは異なっています。このサンプルレシピは、かなりヘイラバズのドルイドによりかかった作りとなっています。
まず、このバント同盟者の長所としては、1)19体の成長型同盟者をとれるため安定する、2)全体除去に対する耐性が全同盟者デッキの中で一番高い(翻弄する魔導士、不屈の随員、活発な野生林の3種をとれる)、3)ヘイラバズのドルイドにより色事故の可能性が多少下がる、4)ウマーラの猛禽で空からも攻められる、5)多機能なバントチャームを使える、という点が挙げられます。弱点としては、1)赤をタッチしていないことによる速攻性がない、2)同盟者のマナコストが多少高い方に分布している、という点が挙げられるでしょうか。
このデッキは、ヘイラバズのドルイドのマナ加速を前提としています。このため、通常、3T目には2マナ同盟者を出して1マナ残して軽量除去を構えるか、カビーラの福音者を出す、4T目には城壁の聖騎士か2マナ同盟者を2体出すというプレイングを基本とする同盟者デッキではなかなか入れにくかった3マナの《ウマーラの猛禽》も採用できます。一方、ドルイドが焼かれずマナ加速に成功した場合には同盟者を一気に展開できるため、グダったときにはすぐに手札が尽きるという問題もあります。そのため、あえて《海門の伝承師》を2枚入れてドローソースを確保するつくりとしています。そのため、スロット的にエルズペスがサイドとなってしまっている点が少し残念なところです(スロットがきつく61枚デッキとなっています)。
マナベースは、白16枚、緑13枚、青11枚と、青が多少不安な形となっていますが、ヘイラバズのドルイドを2T目に確実に出せることを優先して緑優先のつくりとしています。青はドルイドからも出るという考え方で臨めますし、マリガン基準もそのような考え方でよいでしょう。M10ランドがタップインする可能性が多少あるとは言えますが、大きな問題にはならないと思います。バントの魔除けのため、古代の聖塔は2枚に抑えてあります。
理想的な流れであれば
1T ハーダの自由刃
2T ヘイラバズのドルイド (2点)
3T ウマーラの猛禽 カビーラの福音者(ヘイラバズのマナより)(4点1色プロテクション)
4T 城壁の聖騎士 海門の伝承師(ヘイラバズのマナより) (13点絆魂2色プロテクション)
という展開も可能です。このような一気の展開ができることは、多くの成長型同盟者が稲妻圏外(換言すれば地震圏外ともいえる)に成長することを可能とし、ジャンドや赤がらみのデッキには相当強くなります。一方、ドルイドのマナでクリーチャを展開するだけにとどめ、3色3マナをたててバントチャームを構える(または構えているふりをする)ことも可能ですし、3T目に翻弄する魔導士で全体除去をケアしておくこともできます。
打点はアクームがないこと、ヘイラバズを出すことによって相当落ちてしまいますが、ヘイラバズによる一気の展開が可能となることにより、欠点に匹敵するだけの長所も兼ね備えたデッキといえると思います。
(6)ドランカラー同盟者
基本的なコンセプトは、かなりバント同盟者に近いものがあるデッキです。
まず、このデッキに最終的に到達した理由から。
よく、コントロールに寄せた同盟者ですね・・・といわれることがありますが、出発点に関していえば、そのような意識は希薄でしたし、現在のメインのつくりでもそういう要素は希薄です。前からドランカラーの同盟者デッキを使っている方がいて、PWCでも結果を出した(一度優勝)という話も聞いていたのですが、ドランカラー好きな私でも、どうも弱いような気がして作ってみる気にはなれませんでした。しかし、ボロスやトリコを試しているうちに、そのお尻の軽さがどうにも気になって、カビーラがいなければまったく攻撃できないという状況にもしばしば遭遇していました(この頃は《高地の狂戦士》をいれていませんでした)。
そんな折、師匠のボトムデッカー氏のつぶやきが耳に入りました(これはのちにDNにも書かれました)。現環境ジャンド最強説を採る氏が、そのジャンドに勝てるデッキを作ってみるという思考実験で、その候補として同盟者デッキを俎上にのせて考察するというものです(結局この考察は4色同盟者デッキというところに到達してしまいましたが)。この思考実験のキモは、2Tまでにピン除去(稲妻か終止)で1体は確実に除去られるとしても、4T目まで1体ずつ成長型同盟者を出し続けられれば、ほぼ確実に2体は稲妻圏外に残るという考え方です。
1T ハーダの自由刃
2T 2マナの成長型同盟者
3T 2マナの成長型同盟者
4T 城壁の聖騎士
このようなイメージです。2T目で2マナ成長型同盟者が除去された場合、3T目で同盟者を出した時ハーダは稲妻圏外です。そこで、2T目にハーダを除去された場合、仮に相手に2枚目の除去があったとしても、3T目にカサンドゥをだしてやれば、2T目の成長型同盟者が次のターンに稲妻圏外に行くのを看過してカサンドゥを除去するか、カサンドゥを見逃して2T目に出した方を除去するか、さらに今後出てくるであろうカビーラや城壁のためにとっておくか、という結構究極の選択を迫られます。したがって、2T目にはカサンドゥ以外の成長型同盟者を出すのがよく、3T目にカサンドゥを出して、1マナ残して除去を構えるか(構えているふりをするか)、運が良ければハーダも併せて出せるという塩梅です。城壁は出た瞬間から稲妻圏外ですので、4T目以降、稲妻圏外(事実上地震圏外)の同盟者が1~2体は必ず残るという形になります。そして、満を持して5T目にカビーラを出して絆魂プロテク総攻撃です。
トリコ同盟者のお尻の軽さに悩んでいた私は、この言に本当に目から鱗が落ちるという思いがしたものです。ジャンドでなくても、4T目までにピン除去はせいぜい2枚。この理論はかなり汎用性があるのです(例えばグリクシスコンなどでも同様の状況です。海を何枚も貼られるとつらいけど)。あとはデイジャをケアすればいいだけです。となると、カサンドゥ以外の2マナの成長型同盟者を最低8体積むというデッキ構築が軸となります。この場合、選択肢はありません。カサンドゥ以外の2マナの成長型同盟者は、《オラン=リーフの生き残り》と《ボジューカの盗賊》しかいないからです。すなわち、自動的にドランカラーにせざるを得ないわけです。しかし、「使えね~」と思いこんでいた《ボジューカの盗賊》を使う日が来るとは!(実際、こいつがブロックできれば負けなかったのにという試合は結構ありました。グ―ル・ドラスの吸血鬼をブロックできずに負けたのは悔しい・・・)
大好きなドランカラーにするからには、そのメリットを最大限に享受したいと考えるのは当然のこと。案外メリットが多いのです。ひとつはマナベースの安定性。フェッチ8枚はやはり快適です。もう一つは、対コントロール耐性の強化です。そして、《大渦の脈動》が使えることです。また、バンド同盟者でも力説したヘイラバズでのマナ加速による展開もできる形にするのがよいでしょう。
さあ、デッキレシピを見ていただきましょう。私の癖で61枚デッキとなっています。60枚にする場合にはバーラ=ゲドを2枚とすることになります。
【サンプルレシピ】
16 基本同盟者
4 オラン=リーフの生き残り
4 ボジューカの盗賊
3 ヘイラバズのドルイド
3 バーラ・ゲドの盗賊
1 イーオスのレンジャー
1 遍歴の騎士、エルズペス
2 流刑への道
3 大渦の脈動
3 陽花弁の木立ち
4 湿地の干潟
4 新緑の地下墓地
2 活発な野生林
2 古代の聖塔
6 平地
1 森
2 沼
(サイド)
4 不屈の随員
4 強迫
3 審判の日
4 コーの火歩き
成長型同盟者が20体で、赤を含まず、ヘイラバズのドルイドもいるということで、バント同盟者と構造が類似しています。ポイントは2マナの成長型同盟者か、3マナの飛行を持つ成長型同盟者か、いずれをとるかという点にあるわけです。実際、空からの攻撃にはからきし弱く、活発な野生林のみが頼りです。装備品のついたコーの空漁師1体に敗れたゲームもあります(笑)。2T目に成長型同盟者を出すか、空からの攻守を重視するかという選択の問題です。決してスピードを追求するデッキでもないので、バーラ・ゲドの代わりに悪斬を使うという選択肢もあるかもしれません。私が悪斬難民なので試していませんが。
一方、除去の使い勝手の面ではこちらの方が上です。特に同型対決の場合、圧倒的にナヤ同盟者が多いわけですが、その場合カビーラや城壁に《忘却の輪》を使われること多く、同盟者が途切れた時その輪をパルスで壊すことで最強の同盟者を再登場させることができるというメリットはかなり大きいものがあります。
サイドからの強迫やバーラ・ゲドは対コントロールデッキ耐性を高めてくれます。
まだまだ使いこなせていない気がしますが、今最も気に入っているデッキです。
(以下次回)
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(承前)
(5)バント同盟者
まず、サンプルレシピに入る前に、私の同盟者デッキ遍歴を簡単に振り返ってみます。
GP横浜終了直後、エクテンから解放されたことから新しいスタンダードデッキの模索を始めました。そこで、師匠のボトムデッカー氏が当時愛用していた同盟者デッキを試す気になりました。
最初は、暴力的な突発からアクームがめくれると強い(3T目までに合計18点入る)ということからナヤ同盟者でスタートしました。しかし、前回書いたように、色事故やらデッキが安定しないことから、別の色の組み合わせを模索し、最初に試したのがバント同盟者でした。その最初期型はAJOデッキシリーズにてこのDNにもレシピを載せていますが(3月25日付)、何しろ同盟者デッキを使い始めて間もなくのことで、経験もなく考察も深まっていなかったことから、今振り返ってみるとひどいものです。赤面の至りとはこのことでしょう。実際、このデッキはあまり強くありませんでした。
その後、白単同盟者がFNM@夢屋で優勝するのを見て、そこからヒントを得てボロス同盟者を作ってみましたが、やはり少し不安定。そしてトリコ同盟者に至ったわけです。トリコは悪くなかったのですが、後述(ドランカラー同盟者の項で)の理由により、現在、主戦がドランカラー同盟者となっているわけです。
こういう次第で、かなり早期にあきらめたバント同盟者ですが、多少経験を積んだ今、そこそこ戦えるデッキが作れるのではないかと思い、再チャレンジして脳内構築をしたのが以下のサンプルレシピです。
【サンプルレシピ】
16 基本同盟者
3 オラン=リーフの生き残り
4 ウマーラの猛禽(または《ジュワーの多相の戦士》)
4 ヘイラバズのドルイド
2 海門の伝承師
4 翻弄する魔導士
1 イーオスのレンジャー
2 バントの魔除け
1 忘却の輪
3 氷河の城塞
3 陽花弁の木立ち
4 霧深い雨林
2 活発な野生林
2 古代の聖塔
6 平地
2 森
2 島
【サイド15】
3 不屈の随員
3 審判の日
4 コーの火歩き
2 遍歴の騎士、エルズペス(または《天界の粛清》)
2 バントの魔除け
1 忘却の輪
前に挙げたトリコ同盟者と比較していただければわかるように、多少コンセプトは異なっています。このサンプルレシピは、かなりヘイラバズのドルイドによりかかった作りとなっています。
まず、このバント同盟者の長所としては、1)19体の成長型同盟者をとれるため安定する、2)全体除去に対する耐性が全同盟者デッキの中で一番高い(翻弄する魔導士、不屈の随員、活発な野生林の3種をとれる)、3)ヘイラバズのドルイドにより色事故の可能性が多少下がる、4)ウマーラの猛禽で空からも攻められる、5)多機能なバントチャームを使える、という点が挙げられます。弱点としては、1)赤をタッチしていないことによる速攻性がない、2)同盟者のマナコストが多少高い方に分布している、という点が挙げられるでしょうか。
このデッキは、ヘイラバズのドルイドのマナ加速を前提としています。このため、通常、3T目には2マナ同盟者を出して1マナ残して軽量除去を構えるか、カビーラの福音者を出す、4T目には城壁の聖騎士か2マナ同盟者を2体出すというプレイングを基本とする同盟者デッキではなかなか入れにくかった3マナの《ウマーラの猛禽》も採用できます。一方、ドルイドが焼かれずマナ加速に成功した場合には同盟者を一気に展開できるため、グダったときにはすぐに手札が尽きるという問題もあります。そのため、あえて《海門の伝承師》を2枚入れてドローソースを確保するつくりとしています。そのため、スロット的にエルズペスがサイドとなってしまっている点が少し残念なところです(スロットがきつく61枚デッキとなっています)。
マナベースは、白16枚、緑13枚、青11枚と、青が多少不安な形となっていますが、ヘイラバズのドルイドを2T目に確実に出せることを優先して緑優先のつくりとしています。青はドルイドからも出るという考え方で臨めますし、マリガン基準もそのような考え方でよいでしょう。M10ランドがタップインする可能性が多少あるとは言えますが、大きな問題にはならないと思います。バントの魔除けのため、古代の聖塔は2枚に抑えてあります。
理想的な流れであれば
1T ハーダの自由刃
2T ヘイラバズのドルイド (2点)
3T ウマーラの猛禽 カビーラの福音者(ヘイラバズのマナより)(4点1色プロテクション)
4T 城壁の聖騎士 海門の伝承師(ヘイラバズのマナより) (13点絆魂2色プロテクション)
という展開も可能です。このような一気の展開ができることは、多くの成長型同盟者が稲妻圏外(換言すれば地震圏外ともいえる)に成長することを可能とし、ジャンドや赤がらみのデッキには相当強くなります。一方、ドルイドのマナでクリーチャを展開するだけにとどめ、3色3マナをたててバントチャームを構える(または構えているふりをする)ことも可能ですし、3T目に翻弄する魔導士で全体除去をケアしておくこともできます。
打点はアクームがないこと、ヘイラバズを出すことによって相当落ちてしまいますが、ヘイラバズによる一気の展開が可能となることにより、欠点に匹敵するだけの長所も兼ね備えたデッキといえると思います。
(6)ドランカラー同盟者
基本的なコンセプトは、かなりバント同盟者に近いものがあるデッキです。
まず、このデッキに最終的に到達した理由から。
よく、コントロールに寄せた同盟者ですね・・・といわれることがありますが、出発点に関していえば、そのような意識は希薄でしたし、現在のメインのつくりでもそういう要素は希薄です。前からドランカラーの同盟者デッキを使っている方がいて、PWCでも結果を出した(一度優勝)という話も聞いていたのですが、ドランカラー好きな私でも、どうも弱いような気がして作ってみる気にはなれませんでした。しかし、ボロスやトリコを試しているうちに、そのお尻の軽さがどうにも気になって、カビーラがいなければまったく攻撃できないという状況にもしばしば遭遇していました(この頃は《高地の狂戦士》をいれていませんでした)。
そんな折、師匠のボトムデッカー氏のつぶやきが耳に入りました(これはのちにDNにも書かれました)。現環境ジャンド最強説を採る氏が、そのジャンドに勝てるデッキを作ってみるという思考実験で、その候補として同盟者デッキを俎上にのせて考察するというものです(結局この考察は4色同盟者デッキというところに到達してしまいましたが)。この思考実験のキモは、2Tまでにピン除去(稲妻か終止)で1体は確実に除去られるとしても、4T目まで1体ずつ成長型同盟者を出し続けられれば、ほぼ確実に2体は稲妻圏外に残るという考え方です。
1T ハーダの自由刃
2T 2マナの成長型同盟者
3T 2マナの成長型同盟者
4T 城壁の聖騎士
このようなイメージです。2T目で2マナ成長型同盟者が除去された場合、3T目で同盟者を出した時ハーダは稲妻圏外です。そこで、2T目にハーダを除去された場合、仮に相手に2枚目の除去があったとしても、3T目にカサンドゥをだしてやれば、2T目の成長型同盟者が次のターンに稲妻圏外に行くのを看過してカサンドゥを除去するか、カサンドゥを見逃して2T目に出した方を除去するか、さらに今後出てくるであろうカビーラや城壁のためにとっておくか、という結構究極の選択を迫られます。したがって、2T目にはカサンドゥ以外の成長型同盟者を出すのがよく、3T目にカサンドゥを出して、1マナ残して除去を構えるか(構えているふりをするか)、運が良ければハーダも併せて出せるという塩梅です。城壁は出た瞬間から稲妻圏外ですので、4T目以降、稲妻圏外(事実上地震圏外)の同盟者が1~2体は必ず残るという形になります。そして、満を持して5T目にカビーラを出して絆魂プロテク総攻撃です。
トリコ同盟者のお尻の軽さに悩んでいた私は、この言に本当に目から鱗が落ちるという思いがしたものです。ジャンドでなくても、4T目までにピン除去はせいぜい2枚。この理論はかなり汎用性があるのです(例えばグリクシスコンなどでも同様の状況です。海を何枚も貼られるとつらいけど)。あとはデイジャをケアすればいいだけです。となると、カサンドゥ以外の2マナの成長型同盟者を最低8体積むというデッキ構築が軸となります。この場合、選択肢はありません。カサンドゥ以外の2マナの成長型同盟者は、《オラン=リーフの生き残り》と《ボジューカの盗賊》しかいないからです。すなわち、自動的にドランカラーにせざるを得ないわけです。しかし、「使えね~」と思いこんでいた《ボジューカの盗賊》を使う日が来るとは!(実際、こいつがブロックできれば負けなかったのにという試合は結構ありました。グ―ル・ドラスの吸血鬼をブロックできずに負けたのは悔しい・・・)
大好きなドランカラーにするからには、そのメリットを最大限に享受したいと考えるのは当然のこと。案外メリットが多いのです。ひとつはマナベースの安定性。フェッチ8枚はやはり快適です。もう一つは、対コントロール耐性の強化です。そして、《大渦の脈動》が使えることです。また、バンド同盟者でも力説したヘイラバズでのマナ加速による展開もできる形にするのがよいでしょう。
さあ、デッキレシピを見ていただきましょう。私の癖で61枚デッキとなっています。60枚にする場合にはバーラ=ゲドを2枚とすることになります。
【サンプルレシピ】
16 基本同盟者
4 オラン=リーフの生き残り
4 ボジューカの盗賊
3 ヘイラバズのドルイド
3 バーラ・ゲドの盗賊
1 イーオスのレンジャー
1 遍歴の騎士、エルズペス
2 流刑への道
3 大渦の脈動
3 陽花弁の木立ち
4 湿地の干潟
4 新緑の地下墓地
2 活発な野生林
2 古代の聖塔
6 平地
1 森
2 沼
(サイド)
4 不屈の随員
4 強迫
3 審判の日
4 コーの火歩き
成長型同盟者が20体で、赤を含まず、ヘイラバズのドルイドもいるということで、バント同盟者と構造が類似しています。ポイントは2マナの成長型同盟者か、3マナの飛行を持つ成長型同盟者か、いずれをとるかという点にあるわけです。実際、空からの攻撃にはからきし弱く、活発な野生林のみが頼りです。装備品のついたコーの空漁師1体に敗れたゲームもあります(笑)。2T目に成長型同盟者を出すか、空からの攻守を重視するかという選択の問題です。決してスピードを追求するデッキでもないので、バーラ・ゲドの代わりに悪斬を使うという選択肢もあるかもしれません。私が悪斬難民なので試していませんが。
一方、除去の使い勝手の面ではこちらの方が上です。特に同型対決の場合、圧倒的にナヤ同盟者が多いわけですが、その場合カビーラや城壁に《忘却の輪》を使われること多く、同盟者が途切れた時その輪をパルスで壊すことで最強の同盟者を再登場させることができるというメリットはかなり大きいものがあります。
サイドからの強迫やバーラ・ゲドは対コントロールデッキ耐性を高めてくれます。
まだまだ使いこなせていない気がしますが、今最も気に入っているデッキです。
(以下次回)
コメント
白青の同盟者デッキを使用しているものです。
考察を拝読して、大変参考になりました。
緑をタッチしてヘイラバズのドルイドを投入することにしました。
リンクさせて頂きましたことも重ねてご報告致します。ありがとうございました。
何かのお役に立つならば望外の喜びです。
何とかROE発売までに完結させたいのですが・・・(笑)
今後ともよろしく!